○「龍野時空街道:旧城下散策図」

 そして、伏見屋商店の通路には「旧城下散策図」。伏見屋さんは今は本屋さんだけだが昔は問屋さんだったそうで、通路側は今は一見薄暗い路地、何でここに作品をと思われるかもしれないが、ここの石畳は明治に揖保川に抜ける物資の道だった。つまり、ここは重要な街道の名残が残る場所なのである。そこに横7mの作品を掛けさせていただいた。建築設計工房の岸野さんが壁を傷めないよう釘を使わずに土台をつくってくださった。この作品は、明治から現在に続く武者行列の文化に注目し、白壁の武家屋敷街から町屋の商店街までを時間旅行するような構成にした。

 伏見屋の大正時代の建物、本屋の店先には、太田さんの旅する本が並び、お客さんが思い思いに書き込みをして楽しんでいた。

伏見屋商店

明治時代の石畳のある通路
奥は揖保川に続いて物資の道だった

笠木作品
武者行列の部分

太田作品「旅する本」のコーナー

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「龍野時空街道:旧城下散策図」
縦60cm、横700cm、四辺10cm余白
デジタル加工写真を合成紙にインクジェットプリント、表面ラミネート