一枚の写真は、時間と空間で構成される相対論的4次元時空間の中の、ひとつの世界点に対応している。世界は、4次元的に張り巡らせた無数の写真によって出来ているとも言える。
「時空写真」とは、私の造語で、テーマに基づいて撮影あるいは収集された複数の写真を、各々の写真が示す座標に配列した作品形態を言う。現実的には、4次元ではなく、Z軸を廃した3次元空間に配列するものとする。後に「時空写真」の概念図を添付する。
ちなみに、「私の知らない母 - ふたつの時間を持つ写真」シリーズは、この「時空写真」の時間間隔を限りなくゼロに近づけたものである。
* 神戸ビエンナーレ2009招待作家展のための企画書(2009年1月)より
「時空写真」概念図
『作品「1924年、朝鮮咸鏡北道鏡城にて、生後百日の母を抱く」のための思考実験』
「時空写真 RYUJOKO」 神戸ビエンナーレ2009
「時空写真-柳条湖」 トキ・アートスペース2010
「『1924年、朝鮮咸鏡北道鏡城にて、生後百日の母を抱く』ためのリーマン幾何学的方法」